【凸レンズ③】リンゴとスクリーンを動かし、実像の大きさとピントを調整しよう!

凸レンズと実像の大きさ 中1理科

リンゴを動かすと、実像はどうなる?

凸レンズの前にリンゴを置き、光が集まる場所にスクリーンを置くと、そこにリンゴが映るんでしたよね。リンゴの実像が、スクリーンに映っているわけです。

凸レンズによりできる実像

カメラや虫眼鏡は、まさにこれら凸レンズの性質を利用する製品です。

リンゴを凸レンズから遠ざけてみる

ここからは、凸レンズを使ったカメラや虫眼鏡の原理を、もう少し詳しく理解していきます。

リンゴを凸レンズから遠ざけた場合の、実像の大きさ

試しに、リンゴを凸レンズから遠ざけてみましょう。

凸レンズとリンゴの距離
リンゴを少し凸レンズから遠ざけてみる

次に、前回で学んだように、遠ざけたリンゴの位置から光の道筋を3つ描いてみます。

前回で詳しく学んだ、以下のルールを思い出してください。

①光軸と平行に入る光は、凸レンズで屈折して反対側の焦点を通る

②凸レンズの中心を通る光は、そのまま直進する

手前の焦点を通る光は、凸レンズで屈折して光軸と平行に進む

実際に描くと、以下のようになるはずです。

凸レンズを通る光の作図

もともと置いていたスクリーンよりも手前の赤い点で光が交差し、集まりました。


その赤い点の場所にスクリーンを置くと、リンゴの実像が映しだされます。

リンゴと凸レンズとスクリーン
リンゴを凸レンズから離すと、以前より小さな実像ができた

小さなリンゴの実像が映りましたね。

上図から分かるように、凸レンズからリンゴを遠ざければ、スクリーンに映る実像は小さくなります


遠ざければ遠ざけるほど、実像は小さくなります。ぜひ、後で紙に

  • 物体(リンゴなど)
  • 凸レンズ
  • 3本の光

を描き、「物体を凸レンズから離すほど、小さな実像ができる」ことを確認してみましょう。

物体を凸レンズから遠ざけるほど、実像は小さくなる
リンゴを凸レンズから離すほど、実像は小さくなる

スクリーンの位置を移動し、ピントをあわせる

リンゴと凸レンズとスクリーン
リンゴを凸レンズから離したときは、スクリーンを凸レンズに近づける

上の画像を見ると、リンゴを凸レンズから遠ざけた場合、

スクリーンを凸レンズに近づける必要があることが分かります。


もし、スクリーンをそのままの位置にしていれば、かなりぼやけたリンゴしか映らず、ピントが合わないからです。

スクリーンを動かすこと
光が集まった点にスクリーンを置かなければ、はっきりした実像が映らない

なのでピントを合わせるため、凸レンズからリンゴを遠ざけた後は、必ずスクリーンを凸レンズに近づけてください。そして、光が集まっている点にスクリーンを置きましょう。

凸レンズからリンゴを遠ざけたら、スクリーンを凸レンズに近づける

リンゴを凸レンズから遠ざけたときは、追いかけるようにスクリーンを動かすということです。

凸レンズにリンゴを近づけてみる

それではその逆。

リンゴを凸レンズに近づけた場合の、実像の大きさ

最初にあった場所から、リンゴを近づけてみましょう。

リンゴを凸レンズに近づける

そして、いつもどおりに3本の光を描いてみます。

①光軸と平行に入る光は、凸レンズで屈折して反対側の焦点を通る

②凸レンズの中心を通る光は、そのまま直進する

手前の焦点を通る光は、凸レンズで屈折して光軸と平行に進む

リンゴを凸レンズに近づけたときの像の大きさ

右側の赤い点にて、3本の光が集まりました。赤い点は、リンゴの葉からの光が集まった点ですから、そこに葉の実像が映ることになります。

リンゴを凸レンズに近づけると、実像は大きくなる

その部分にスクリーンを置くと、大きなリンゴの実像が映ることが分かります。


つまり、リンゴを凸レンズに近づけると、大きな実像ができるのです。


鏡やガラスでも、物体を近づければ大きく映りますよね。とてもイメージしやすいと思います。

リンゴを凸レンズに近づけた場合の、スクリーンの位置

スクリーンの位置はどうなるでしょう?これも一目瞭然。

リンゴを凸レンズに近づけると、実像は大きくなる

リンゴを近づければその分、スクリーンを凸レンズから遠ざける必要があります。


もしスクリーンの位置をそのままにしていれば、ピントがずれてぼやけたリンゴの実像しか映りません。必ず、光の集まる点にスクリーンを移動させましょう。
(実像が大きくなるので、十分な大きさのスクリーンを用意すること)

リンゴを凸レンズに近づければ、スクリーンを凸レンズから遠ざける必要がある

リンゴを凸レンズに近づけたら、スクリーンを凸レンズから遠ざけること。そうしなければ、しっかり実像が映りません。

リンゴからの光が凸レンズを通して集まった点のことを、像点(ぞうてん)といいます。実像ができる点(場所)だから、像点。

凸レンズへ平行に入射した光が集まる焦点とは別なので、間違えないようにしましょう。

焦点と像点

物体と全く同じ大きさの実像を映したいとき

リンゴを凸レンズに近づければ大きな実像ができ、遠ざければ小さな実像ができることを学びました。


それでは、リンゴと全く同じ大きさの実像を映したいときは、リンゴをどこに置けばよいのでしょうか?

物体と同じ大きさの実像を映す

正解は、「凸レンズから、焦点距離の2倍離したとき」です。

焦点距離
物体と実像が全く同じ大きさになるときの距離は、焦点距離の2倍

凸レンズの焦点距離が15cmならば、凸レンズの中心から30cm離れたところにリンゴを置けば、全く同じ大きさの実像が映ることになります。

このとき、凸レンズとスクリーンの距離は、リンゴと凸レンズとの距離と全く同じです。

物体が焦点距離の2倍なら、スクリーンも焦点距離の2倍の位置に置くこと
リンゴを焦点距離の2倍の位置に置くと、スクリーンも焦点距離の2倍の位置に置くこと

「リンゴと全く同じ大きさの実像をスクリーンに映したい」ときは、焦点距離の2倍、凸レンズから離れたところに置きましょう

リンゴなど、物体の実像は全て、上下左右反対になることに注意しましょう。

物体と実像は、上下左右反対に映る

番外編:カメラはどうやってピントを合わせている?

番外編として、今学んだことをカメラに置き換えて考えてみましょう。

Canonのカメラ
Canonのカメラ

カメラも、凸レンズを利用した機械であることを前回学びました。

凸レンズを利用したカメラの原理

カメラは、スクリーンにあたるセンサーで実像を感知し、写真を作ります。

もちろん、ピントを合わせなければぼやけた写真しか撮れません。

ピントのずれたリンゴ
像点の位置がセンサー(スクリーン)とずれているので、ぼやけた実像が映っている

リンゴなど物体の位置を動かせないときは、カメラは凸レンズの位置を直接動かすことでピントを合わせています

自分でレンズをずらし、ピントをあわせることができる

カメラ内部で凸レンズ自体を動かせば、焦点もズラすことができ、センサーに像点を持ってくることができます。かしこい解決策ですね。


リンゴなら、リンゴやカメラの位置を動かせばいいですが、風景などは動かすことはできません。なので、カメラ内部で凸レンズを動かす必要があります。

カメラにはいろんな種類があり、しかも想像以上に難しい作りになっています。

したがって厳密に言えば、全てのカメラに上の説明がそのまま当てはまるわけではありません。


しかし理科を学ぶために、上のような説明で、カメラと凸レンズの関係を理解することは本当に大切です!

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