摩擦力や弾性力など、日常にはたらく不思議な「力」

摩擦力、弾性力など身の回りの力 中1理科

前回に、身の回りで常に働いている力として、重力について学びました。

重力こそ最も重要な力ですが、それ以外にもたくさん「力」の種類があります。

今回では、重力以外の様々な「力」を学んでいきます。 これらの力が、物体の運動の状態を変えたり物体の形を変えているわけですね。

垂直抗力

机の上にリンゴが置いてあるとします。

このリンゴは、普通ならば時速いくらかで地面に落ちるはずですが、机のおかげで時速0kmです。つまり、動かず静止しています。

机の上で静止するリンゴ

これは、物体の運動の状態を変えている(物体を支えている)ということです。つまり、何か力が働いているはずです

まず、リンゴは下に落ちようとして、机を押します。これは「リンゴが机を押す力」です。

リンゴが机を押す力

しかし、このままでは机が潰れてしまいます。だからそれに対して反発するため、

「リンゴが机を押す力」

に対して、

「机がリンゴを押す力」

が発生しています。やられたら、やり返す。

リンゴが机を押す力

この例でいうと、「机がリンゴを押す力」を垂直抗力といいます。正反対の向きに、反発する力のことですね。

垂直抗力

「リンゴが机を押す力」と「机がリンゴを押す力」のように、2つの物質がやり返しあっている力を、作用反作用といいます。

弾性力(だんせいりょく)

でも「机がリンゴを押す力」なんて本当にあるのでしょうか?机がリンゴを押しているなんて、信じられないかも知れません。

しかし、確かに机はリンゴを押しています。

トランポリンをイメージしましょう。トランポリンを使えば、普通よりもかなり高く飛ぶことができます。

トランポリンが凹んだ時にもとに戻ろうとする力を利用するから、いつもより高く跳ぶことができます。

トランポリンの弾性力
ゴムがもとに戻ろうとする力を利用する

トランポリンが持っているような「もとに戻ろうとする力」を弾性力(だんせいりょく)といいます。


机など一見硬い物質も、実はトランポリンみたいなものです。ゴムはもちろんですが、なんと机や壁など、硬い物質も弾性力を持っています。


机を指で押すと、見えないくらい微妙にへっこみ、もとに戻ろうと反発しているわけです。

実は木など、硬い物質もトランポリンのように弾性力を持っている

机に垂直抗力が発生する理由は、「机に弾性力があるから」です。

磁石の力

磁石のN極とS極を近づけると、ひっつきます。逆に、N極とN極、S極とS極など、同じ極を近づけると、反発しあいます。

また、磁石は鉄を引きつける力もあります。

これを、そのまんまですが磁石の力といいます。磁石の力も、目に見えない力の一つです。

電気の力

例えば、下敷きを髪の毛にこすり合わせると、髪の毛が下敷きにひっついていきます。

電気の力と下敷き

これは、髪の毛と下敷きの間で静電気が発生し、お互いに引きつけ合ったり、反発しあう力が働くからです。

こういった力を、電気の力と呼びます。まんまやんけ。

これも、身の回りにある力の一種です。

摩擦力(まさつりょく)

地面に重い箱が置いてあったとします。それを軽い力で押しても、箱は動かないですよね。

重い箱を押す人

本当は動くはずなのに、動かない。これは、「運動の運動の状態を変える」力が働いているってことですね。

この場合は、押している力と反対向きに、同じ大きさで摩擦力が働いているのです。だから動かない。

摩擦力
作用点
力が働き始めるポイントが、作用点

そして、矢印の長さで、力の強さを表現します。矢印の長さが 2倍 なら、2倍の力で押しているということ。

矢印の長さと力の大きさ
②の矢印の長さが2倍なので、①の2倍の力で押していることになる

机の上の重なった本を押して動かそうとしても、動かないときがあります。これも、摩擦力が原因です。

手が本を押す力と摩擦力の関係
力に対して摩擦力が反発している。摩擦力よりも強い力で押すとやっと動く。

摩擦力はいつも、物体と物体が接触した面で発生します。

摩擦力の作用点は、面の中心です。摩擦力を作図するときは注意しよう。

摩擦力の作用点
摩擦力は、接地面の中心が作用点となる。

面の中心から摩擦力が生まれていると考えます。

例えば、自転車のブレーキは摩擦力を利用しています。

自転車のブレーキと摩擦力

何もしなかったら、車輪は周るばかりでスピードが落ちず、とても危険です。

しかしブレーキをかけることで、摩擦力により車輪の回転をストップさせます。

ブレーキと摩擦力

ブレーキを引くと、赤く囲った部分が締まり、回転している車輪を挟み込んでストップさせます。

あとは例えば、包丁で物を切るときも、包丁を引くことで切りやすくなります。

摩擦力を利用した包丁の使い方

左のように、上から包丁を押さえつけるだけでは、肉は簡単に切れません。右のように、包丁を引きながら押すことで、摩擦力が生まれて肉が切れやすくなります

もっとも影響力のある力、【重力】に加えて、

  • 垂直抗力
  • 弾性力(垂直抗力の原因になる)
  • 磁石の力
  • 電気の力
  • 摩擦力

の5つの力を一緒に覚えておきましょう!これで、身の回りの力が関係する出来事は、ほぼ全て説明ができてしまいます。もう少し物理の学習が進めば、もっと詳しく学べます。

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