フックの法則は何が凄いのか?計算とグラフを通して考える

フックの法則計算とグラフ 中1理科

バネの伸びと力の大きさは比例する!というフック大先生の理論、フックの法則はもうバッチリですよね。

今回は、物理においてめちゃくちゃ大切であるフックの法則を、グラフを使いながら数学っぽく見ていきます。フックの法則の表とグラフを理解できるだけで、理科(物理)に強くなれます


フックの法則、普通に聞いただけでは何が凄いのか分かりません。今回はそれについても考えていきましょう。

『フックの法則』を確かめてみる

フックは凄い学者ですが、どちらかと言うと、うんうん考えて理論を打ち立てるより、いろいろ自分で作ったり試行錯誤するタイプの研究者だったみたいです。実験家ですね。

机に向かって理論を考え続けるより、計算しながら図工していくのが得意なタイプだったようです。

あなたもそんなタイプなのかも?しれません。同じ学者でもいろんな人がいるのです。

加えてフックは非常に多才で、顕微鏡での観察図鑑とか、聖堂の建築設計など、幅広い分野の素晴らしい業績が残されています。

フックが顕微鏡で植物を観察した図。
フックが描いたノミ
フックが描いたノミ。生物学でも業績を残す

そんな彼の「実験家精神」から、フックはどうやって『フックの法則』を見つけたのか?を想像してみましょう。

重さ(力)とバネの伸びを表すグラフを描いてみよう

フックは実験家です。

なのでたぶん、最初は一本のバネを準備して、0.2N(約20g) くらいの重りを実際に吊るしてみたのだと思います。するときっと、バネが 2cm 伸びたのでしょう。

ばねばかりの実験

たぶん次に彼は、 0.4N(約40g) の重りを吊るしてみました。すると 4cm 伸びたのでしょう。

フックの実験
マジメに記録するフック

フックはそれを次々に記録し、0.6N, 0.8N…と記録して表にしてみたわけです。

フックが記録した(と思われる)表
力の大きさ(重さ)0.2N0.4N0.6N0.8N1N
バネの伸び2cm4cm6cm8cm10cm

この表を実際に書いてみたフックは、


「あれ、力の大きさ 2倍, 3倍 になれば、バネの伸びも 2倍,3倍 になってる!力の大きさとバネの伸びが比例している!?」

と気づいたのだと思います。

フックの法則の発見
うぬぼれるフック

フックは非常に優れた学者なので、それにとどまらずに、上の表を数学のグラフにしてみたはずです。

フックの法則グラフ

これ、数学で学んだ比例のグラフですよね。

この後もフックはいろんなバネで実験を繰り返し、グラフをたくさん描いてみました。

例えば違うバネで実験して表を作ると、こんな表になりました。

フックが記録した(と思われる)表
力の大きさ(重さ)0.2N0.4N0.6N0.8N1N
バネの伸び1cm2cm3cm4cm5cm

これを元にしたグラフを赤線でもう一つ描いてみると…

フックの法則のグラフ
黒線と赤線を比べると、黒線のバネのほうが伸びやすいバネである

やっぱり、直線の比例のグラフができました。

力の大きさ(重さ)が 2倍, 3倍 になると、ばねの伸びも 2倍, 3倍 になっていく…。

こういった実験とグラフ作図を繰り返し、ついにフックは『バネの伸びと、力の大きさ(重さ)は比例する』という法則を見つけたのだと思います。

そしてその法則は、発見者フックの名前をとって『フックの法則』と名付けられました。かっこいいですね。

フックの法則の凄いところ

「バネの伸び」と「力の大きさ」の比例関係を発見してところで、この『フックの法則』の何が凄いのでしょうか?


実はフックの法則、バネだけでなく、木材やプラスチックなど、弾性力のあるものなら成立します。

フックの法則が成り立つもの

摩擦力や弾性力など、日常にはたらく不思議な「力」】で説明したように、木材も押されたりすると元に戻ろうとする力(弾性力)を持っています。プラスチックやゴムなども同じ。


つまり、世の中のたくさんのものは、「力が加わると元に戻ろうとするバネの性質」を持っているのです。

弾性力を持つ物質
木材もゴムもプラスチックも、全てはバネの仲間

なのでフックの法則を使うと、たくさんの材料を分析したり、強度の計算をすることが可能になったのです。そのデータを利用し、私たちの暮らしが豊かに発展してきました。

主に建築や、機械を製造する工業において、フックの法則は非常に重要です。街中の建物も、フックの法則なしに安全に建設することはできなかったわけです!

建築はフックの法則の応用例
建築や工学に関心ある人は、フックの法則などの物理をこれからも学ぼう

理科ではフックの法則を学ぶとき、見た目で変化がとても分かりやすいからバネを使っているだけです。木材に重りを吊るしても、見た目では何も変わってないですからね。

フックの法則を応用してみよう!

こんなに凄いフックの法則、有効に使う練習をしてみましょう。


例えばあるバネを使うと、以下のような表とグラフが描けたとします。

力の大きさ(重さ)0.5N1N1.5N2N2.5N
バネの伸び2cm4cm6cm8cm10cm
フックの法則の表

問題1: このバネに 50g の重りを吊るした場合、バネは何cm 伸びるだろう?

50gは 約5N なので、ここでは 5N の重りを考えます。


2.5N を吊るすと 10cm 伸びるので、その 2倍 の 5N を吊るすと 20cm 伸びることになります。

バネの伸びと、力の大きさには比例関係がある

問題2: このバネを 1cm 伸ばすのに必要な力は 何N だろう?

バネを1cm伸ばすのに必要な力

この疑問を解決するには、いろんな考え方があります。

力の大きさ(重さ)0.5N1N1.5N2N2.5N
バネの伸び2cm4cm6cm8cm10cm

表を見ると、0.5N の力を加えるごとに、2cm ずつ伸びてますよね?

つまり、このバネを 2cm 伸ばすには、0.5N の力が必要だということです。

ということは、半分(1/2)の1cm だけ伸ばすには、力も1/2の 0.25N が必要だということです。

フックの法則応用

あとは、もっとシンプルに比例式を使うと簡単です。


このバネは 1N で 4cm 伸びます。では 何N で 1cm 伸びるのか知りたければ、それを利用した比例式を使いましょう。

1N で 4cm, x N で 1cm。比例式を解いて、x = 0.25 です。

問題3: 何N の力が加われば、このバネが 30cm 伸びるだろうか?

力の大きさ(重さ)0.5N1N1.5N2N2.5N
バネの伸び2cm4cm6cm8cm10cm

2.5N で 10cm 伸びているので、3倍 の 30cm を伸ばしたい場合は、フックの法則により力の大きさも 3倍 すればOKです。


答えは 2.5×3 の、7.5N です。


もしくは、「1cm 伸ばすのに 0.25N 必要なので、30cm 伸ばすには 30×0.25 = 7.5N」という考え方でもバッチリです。


フックの法則を使いこなせています。

フックの法則を応用してみよう!2

あるバネを使うと、以下のような表とグラフが描けたとします。

力の大きさ(重さ)0N0.3N0.6N0.9N1.2N1.6N
バネの長さ10cm14cm18cm22cm26cm30cm

今回の表とグラフは「バネの伸び」ではなく「バネの長さ」であることに注意しましょう。

問題1: このバネを 1cm 伸ばすためには、何N の力が必要だろう?

力の大きさ(重さ)0N0.3N0.6N0.9N1.2N1.6N
バネの長さ10cm14cm18cm22cm26cm30cm

0N, つまり何も吊るしていない時は 10cm ですので、このバネのもともとの長さは 10cm


0.3N で 4cm ずつバネが伸びています。

フックの法則問題

0.3N で 4cm 伸びることを利用し、比例式を使いましょう。

フックの法則の比例式

このバネを 1cm 伸ばすには、 0.075N が必要だということです。

問題2: 3N の重りを吊るすと、バネの長さは 何cm になるだろう?

このバネは、0.3N で 4cm 伸びています。なので 3N なら、その10倍の 40cm 伸びるはずです。

フックの法則問題

もともとの長さは 10cm なので、3N を吊るすと、バネの長さは 50cm になります。

終わりに

フックの法則「バネの伸びと、力の大きさは比例する」を知っていれば、実際に実験をしなくとも、計算により物体の変化を知ることができます。


わざわざ本当に力を加えなくても、「物体の形どれくらい変化するのか?」などを知ることができます。


今回計算したように、身の回りにたくさん応用されているフックの法則を、自由に利用できるように練習しておきましょう!

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