【応用編】質量%濃度を完全に操り、化学者の素質を磨け

質量パーセント濃度の計算応用 中1理科

水溶液の濃度を世界で統一した質量パーセント濃度と、その基本練習は終わりましたね。

シンプルなかけ算や割り算があるだけで簡単な質量パーセント濃度の計算。しかし、しっかりと状況を把握した上で、精密な考えをしなければ答えにたどり着くことはできません。


私たちは今、気軽に学んでいますが……、この質量パーセント濃度をしっかりと考える力は、世界を変えた化学者たちが必ず持っていた力です。

実験と思考により化学センスを磨いた人たち
科学者の中でも、特に物質の反応や性質を研究するのが化学者(錬金術師)

精密な実験では、水溶液の濃度が少し違うだけで結果が大きく変わります。


ラヴォアジエ、プリーストリ、ハーバー……。


世界を変えてきた偉大な化学者たちは、研究のために水溶液の濃度など、簡単に計算して変化させてきたことでしょう。


私たちも「望みの濃度を作るための計算」がサラッとできるようになり、化学者の能力に近づきましょう。できたら凄く役立つし、何よりカッコいいですよね。

水溶液の濃度など簡単に操る化学者、錬金術師
科学者の中でも、特に物質の反応や性質を研究するのが化学者(錬金術師)

望みの質量パーセント濃度を作る問題

では問題を以下より解いてみましょう。

基本的には、以下の2回を理解していれば、全て自分の力で解けるはずです。

この回の問題は最初、まず問題だけを読んで自分でチャレンジしてましょう。

そうすればけっこう実力が上がると思います。

13gの塩化水素を使いきり、5%の塩酸を作りたい。この塩酸を作るためには、何g の水に溶かせばよいだろうか?

実験のため「手元の13gの塩化水素全てを使って、5%の塩酸を作りたい」とします。

塩化水素13g を、何gの水に溶かせばよいのでしょうか?


このように予め作りたい濃度があった場合は、x を使って方程式を作ると便利です。この場合、求めたい水の質量を x とおきます。

溶媒の質量をxとおく

溶質が xg ならば、溶液は (x+13)g と表せますよね。


あとは、「溶液 × 濃度 = 溶質」の式で解きます。

溶液×濃度=溶質

「5%の塩酸を作りたいなら、247g の水に溶かせばいい」という答えが出ました。


もしくは、溶液が (x+13)g溶質は13g として公式にそのまま突っ込んでも解けますよ👇

公式にあてはめる
分数の分母/分子に足し算や引き算が出れば、必ず()をつける

このまま x を解くだけですが、分母が足し算になっているので分かりにくいかもしれません。


以下に計算方法を書きます。

複雑な方程式を解いて触媒の質量を求める
③で(x+13)を両辺にかけて、左辺の分母を消すのがコツ

分母をそのまま(x+13)で消すだけなので、特に難しくはないはず!5%の塩酸にするために必要な水は、247gでしたね。

食塩48g を使って15% の食塩水を作りたい。何g の水に溶かせばよい?小数点第2位四捨五入で第1位まで求めたい

求めたい溶媒(水)の質量を x として解きましょう。

求めたい溶媒の質量をxとする

溶質が48g なので、溶液は (x+48)g です。


あとは、「溶液 × 濃度 = 溶質」の式で解きます。

混ぜるべき水の質量を求める式

「15%の食塩水を作りたいなら、272g の水に溶かせばいい」という答えが出ました。

もしくは、溶液が (x+48)g溶質は48g として公式にそのまま突っ込んでも解けますよ👇

質量パーセント濃度の公式に当てはめて複雑な法定式を解く
分数の分母/分子に足し算や引き算が出れば、必ず()をつける

公式を解いた計算式はこちら👇

分母が二項以上の方程式を解く
③で(x+48)を両辺にかけて、左辺の分母を消すのがコツ

分母をそのまま(x+48)で消すだけなので、特に難しくはないはず!5%の塩酸にするために必要な水は、272gでしたね。

水388gに食塩を溶かし、3%の食塩水を作りたい。何gの食塩水を溶かせばよいだろうか?

次は、1025gの水を使って3%の食塩水を作りたい場合。


今度は、溶かす食塩を xg とおけばいいだけ。

溶質をxとおいて質量パーセント濃度問題を解く

溶質がxg なので、溶液は (x+388)g になる。

あとは、「溶液 × 濃度 = 溶質」の式で解きます。

質量パーセント濃度の難問を解く

388g の水で 3% の食塩水が作りたければ、12g の食塩を溶かせばよいんですね。


もしくは、溶液が (x+388)g溶質はx g として公式にそのまま突っ込んでも解けますよ👇

計算した式は以下の通りです。

公式を使って質量パーセント濃度の難問を解く
③で(x+388)を両辺にかけて、左辺の分母を消すのがコツ

分母をそのまま(x+388)で消すだけなので、特に難しくはないはず!3%の食塩水にするために必要な食塩は、12gでしたね。

16%の塩酸450g を15%まで薄めたい。何g の水で薄めればよいか?

今回は、塩酸の濃度を思いのままに薄めたい場合。


こういった問題の場合、まずは溶けている溶質(この場合は塩化水素)の質量を求めておくと便利ですよね。

もともと溶けている塩化水素の計算

16%の塩酸450gには、もともと72gの塩化水素が溶けていることがわかりました。


また、今回も求めたい「加えた水の質量」を x とおいて方程式を解きます。

そう考えると、

  • 加えた後の塩酸の質量が (450+x)g
  • 溶質が 72g
  • 質量パーセント濃度15%

となりますね。

薄めるための水の質量をxgとする

あとは、「溶液 × 濃度 = 溶質」の式で解けます。

溶液×濃度=溶質の式で難問を解く

塩酸を15%に薄めるには、30g の水に塩酸を加えればよいことが分かりました!


もちろん、溶液が (450+x)g溶質は72 g , 濃度15% として公式にそのまま突っ込んでも解けますよ👇

公式を使って質量パーセント濃度の難問を解く

計算は以下です。

複雑な方程式をとく
③で(450+x)を両辺にかけて、左辺の分母を消すのがコツ

分母をそのまま(450+x)で消すだけなので、特に難しくはないはず!

6%の砂糖水500gを、濃度25%にまで濃くしたい。何gの水を蒸発させればよい?

砂糖水の濃度を高めたい場合。
水溶液を熱して水だけを蒸発させれば、水だけなくなるので濃度が濃くなります。

まず、溶けている砂糖の質量を求めます。

もともと溶けている砂糖の質量を求める

求めたい「蒸発した水の質量を xg」 とすると、

  • 溶液は (500-x)g
  • 濃度は 25%
  • 質量は 30g

です。

蒸発した水の質量を x とする

あとは、溶液×濃度=溶質 の式を使ってみましょう。ばOKですね。

溶液×濃度=溶質の式を解いて質量パーセント濃度の難問を解く

計算によると、6%の砂糖水500gは、熱して380gの水を蒸発させれば、25%の砂糖水(120g)ができあがりますね。

【難問】にチャレンジ

ここまでの問題で一通り十分ですが、こういった計算を考えることが好きな人のため、もう一段回だけ楽しい問題を紹介しておきます。


最初は、答えを見ないで自力でチャレンジしてみてね。

質量パーセント濃度2%の食塩水に、36gの食塩を足したら濃度が12.5%まで高くなりました。もともとあった食塩水は、何g だったことになるだろう?

こういった問題もまずは、求めたい食塩水の質量を xg とおくところからスタートしましょう。

  • 2%の食塩水が xg あった
  • そこに36g の食塩を加えた

その結果、12.5%の食塩水が (x+36)g できました。

最初の食塩水の質量をxgとおく
いつも通り、求めたいものを x とおく

ここからは、溶けている食塩(g) を軸に方程式を作ります。

食塩の質量で方程式を作る

あとは解くだけ。

ポイントとして、質量パーセント濃度を求める方程式は、溶質の質量を表す式を作れば必ず解けます。

溶質の質量で方程式を作って解く

もともとあった2%の食塩水は、300gであったことが分かりました。

12%の食塩水を150g の水で薄めると、8.4%の食塩水になった。12%の食塩水はもともと何g あったのだろうか?

求めたい、もともとの12%の食塩水の質量を xg とします。

求めたい質量をxgとおく

この問題も、とにかく溶質の質量についての式を作れば簡単に方程式ができます。

食塩の質量で方程式を作る

できあがった方程式を計算しましょう。

溶質の質量で方程式を作って解く

もともとの12%の食塩水は、350gあったことが分かりました。

20%の食塩水と12.5%の食塩水を混ぜると、14%の食塩水が150gできた。20%の食塩水は、何g あったのだろうか?

今までの経験を活かし、落ち着いて考えれば簡単。


まず、求めたい「溶質の質量」を xg とおくことから。

20%の食塩水の質量をxとおく
12.5%の食塩水の質量が (150-x)g であることが大切

20%の xg と合わせて 14%の食塩水150g になるのだから、12.5%の食塩水は(150-x)g と表せますね。(ここがポイント)


あとは、方程式を作ればほぼ完了。

複雑な質量パーセント濃度の方程式を作る

計算しましょう。

複雑な方程式を解いて質量パーセント濃度を求める

計算により、20%の食塩水はもともと 20g あったことが分かりました!


ここまでで、もはや質量パーセント濃度の計算で困ることはないでしょう。もしあなたが望むのなら、今からでも化学者の助手として働けるはずです。

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