【基本編】科学者の基礎能力。質量パーセント濃度の計算

質量パーセント濃度の計算 中1理科

科学者たちは、質量パーセント濃度という基準をつくり、世界を発展させたことは学びましたよね。


具体的にいえば、「この溶液が100gあったとき、溶質は何gあるのか?」を示す指標です。

実はこのパーセント(%)、あまりにも便利な指標であるため、どんな職業でどんな人生を送っても、必ず一生付き合っていくものです。


科学者としての基礎能力にもなるこの計算。よく計算問題を練習しておくと、とても人生に役立ちます。


今回で、水溶液の質量パーセント濃度の問題を使い、パーセントの考え方をたくさん練習してみましょう。

パーセント(percent, %)の、”パー(per)” とは「…毎に, あたりの」という意味で、”セント(cent)” とは「100」という意味です。


したがって、パーセント(percent, %) は「100あたり、どらくらいあるの?」を表す言葉です。

パーセントの説明
  1. 質量パーセント濃度の基本計算
    1. 40gの食塩水に、6gの食塩が溶けている。この食塩水の質量パーセント濃度は?
    2. 138gの水に、12gの砂糖を溶かした。この塩酸の質量パーセント濃度は?
    3. 9gの塩化水素が溶けた180gの塩酸の質量パーセント濃度は何%だろうか?
    4. 100g の水に、砂糖が 25g 溶けています。この砂糖水の質量パーセント濃度は?
    5. 123gの水に、12g の塩化ナトリウムを溶かした。この水溶液の質量パーセント濃度を、小数点第一位を四捨五入し整数で求めよう
  2. 溶質の質量を求める式
    1. 質量パーセント濃度が8%の食塩水が350gありました。この水溶液には、何gの食塩が溶けているでしょう?
    2. 質量パーセント濃度9%の塩酸が 250g ありました。この塩酸には、何g の塩化水素が溶けていますか?
    3. 25%の濃度のアンモニア水150gを作るには、何gの水に、何gのアンモニアを溶かせばよいですか?
  3. 【質量パーセント濃度】水や食塩を加えたり、蒸発させる
    1. 14%の食塩水320g に、さらに水を800g 加えた。この食塩水の質量パーセント濃度は何%になったのか?
    2. 9%の砂糖水120g に、さらに水を50g 混ぜた。この砂糖水の質量パーセント濃度は何%になったのか?小数点第2位を四捨五入し、第1位まで求めたい
    3. 4%の食塩水150gに、食塩をさらに12g 溶かしてみた。この食塩水の質量パーセント濃度は何%になっただろうか?小数点第2位四捨五入で第1位まで求めたい
    4. 6%の食塩水400g を熱すると、蒸発して320gの食塩水になった。この質量パーセント濃度は何%になったのでしょう?
    5. 5%の砂糖水240g と、12%の砂糖水200g を混ぜました。この混ぜた砂糖水の質量パーセント濃度は何%?小数点第2位を四捨五入で第1位まで求めたい

質量パーセント濃度の基本計算

質量パーセント濃度を求めるには、

  1. 溶液1gあたりの溶質(g)を求める
  2. それに100をかける

の2つを順番に行えばOKですね。

それを分かりやすくまとめた公式が以下でした。

質量パーセント濃度公式
どちらで考えても同じ

この公式を使ってどんどん練習しましょう。

40gの食塩水に、6gの食塩が溶けている。この食塩水の質量パーセント濃度は?

食塩水

質量パーセント濃度を求めるには、公式にあてはめれば一瞬。

質量パーセント濃度15%の食塩水

質量パーセント濃度は15%でした。食塩水が100gあれば、その中に15gの食塩が溶けているくらいの濃さ、ってことです。

ちなみに、とても塩辛い海水でさえ、食塩で考えた質量パーセント濃度は3~4%です。

海の塩分濃度

つまり、15%の食塩水は塩辛すぎて体に危険。

例えば、1歳児は4~5g(スプーン1杯くらい)の食塩を食べるだけで中毒死します。大人も一気に30gほど食べると死にます。

食塩4.5~5g摂取か 1歳児中毒死、ほぼ致死量相当:朝日新聞デジタル
 盛岡市の認可外保育施設で2015年8月、預かり保育中だった下坂彩心(あこ)ちゃん(当時1)が食塩中毒で死亡した事件で、病院に搬送された彩心ちゃんの体内の食塩摂取量が約4・5~5グラムに相当することが…

138gの水に、12gの砂糖を溶かした。この塩酸の質量パーセント濃度は?

問題をよく読めば、溶液は 138 +12 = 150g です。注意。

質量パーセント濃度の計算
分母や分子に足し算や引き算が出れば、必ず()をするクセを

この砂糖水の質量パーセント濃度は8%でした。

9gの塩化水素が溶けた180gの塩酸の質量パーセント濃度は何%だろうか?

質量パーセント濃度の計算

この塩酸の質量パーセント濃度は5%でした。

100g の水に、砂糖が 25g 溶けています。この砂糖水の質量パーセント濃度は?

質量パーセント濃度20%

この砂糖水の質量パーセント濃度は20%でした。

123gの水に、12g の塩化ナトリウムを溶かした。この水溶液の質量パーセント濃度を、小数点第一位を四捨五入し整数で求めよう

質量パーセント濃度約8%

8.219…%でしたが、小数点第一位を四捨五入した整数では、8%ですね。

溶質の質量を求める式

質量パーセント濃度に負けないほど重要なもう一つの指標は「溶質の質量」です。


溶液の質量なんて、計量器に乗せればすぐに数字が出ます。しかし「溶質の質量」は計算しなければ分かりません。


したがって「この溶液には、溶質が何g 溶けているのか?」をスムーズに計算することは、見えないものを見抜く科学者のセンスを磨くことになるのです。

質量パーセント濃度が8%の食塩水が350gありました。この水溶液には、何gの食塩が溶けているでしょう?

食塩水の食塩など、溶質のg を求めるためには「溶液(g) × 濃度 = 溶質(g)」の式を使います。

質量パーセント濃度の式を変形してできたものです。

溶液×濃度で、溶質が求められる
溶液(g)に濃度をかけると、溶質(g)が求められる

例えば10%は、分数に表すと100分の10。25%は、分数では100分の25。


食塩水350g の8%が食塩(塩化ナトリウム)なのだから、350に100分の8をかけてあげればOK。

溶質の計算
濃度は分数にすること!8%なら100分の8になるよ

28gの食塩が溶けていることが分かりました。

もう一つの解き方として、方程式を使う方法も魅力的です。


食塩(g) を x とおいて、公式にあてはめて方程式にできます。

方程式を使って質量パーセント濃度を求める方法

同じ 28g の答えが出ましたね。


同じ問題をいろんな方法で答えを出すことは、頭脳を鍛えるとてもよい練習になります。積極的にチャレンジしましょう。

質量パーセント濃度9%の塩酸が 250g ありました。この塩酸には、何g の塩化水素が溶けていますか?

塩化水素の質量計算

22.5gの塩化水素が溶けていることが分かりました。

方程式を使う方法↓

質量パーセント濃度の公式を使う

求めたい塩化水素(g) を x とおけば、方程式で簡単に求めることができますね。


方程式が得意な人は、こちらの解き方でもいいでしょう。

25%の濃度のアンモニア水150gを作るには、何gの水に、何gのアンモニアを溶かせばよいですか?

今までと少し問われ方が違いますが、やることは全く同じです。


25%のアンモニア水150gなので、溶けているアンモニア(g) を求めましょう。

アンモニア水の溶質の質量を求める計算

25%のアンモニア水150g には、アンモニアは37.5g 溶けているはずです。

あとは全体の150g から引き算すれば、溶媒の水は112.5g だと分かります。

求めたい溶質を x とおいて方程式を解いてもOK。

公式を使った解き方

【質量パーセント濃度】水や食塩を加えたり、蒸発させる

基本が分かれば、少し変わった切り口の問題も解けます。

こういう数学的な問題は、パズルを解くように楽しんで考えることが大切です。

14%の食塩水320g に、さらに水を800g 加えた。この食塩水の質量パーセント濃度は何%になったのか?

「少しややこしいかな?」と感じる場合は、まず溶質の質量を求めるとスムーズに解けるはずです。

溶けている食塩の質量は、水を加える前後で変化しません。

溶質の質量を求める
食塩の質量は、水を加える前後で変わらない

溶質が44.8g であることが分かれば、すぐに公式に当てはめることができますよ。

質量パーセント濃度の応用解き方

水800gを加えたので、溶液は 1120g になりました。


計算すると、14%の食塩水は、水を加えて4%に薄まったことが分かりました。

9%の砂糖水120g に、さらに水を50g 混ぜた。この砂糖水の質量パーセント濃度は何%になったのか?小数点第2位を四捨五入し、第1位まで求めたい

まずは溶けている砂糖の質量を求めるところから。

溶けている砂糖の質量は、水を加える前後で変化しません。

もともとの溶質の質量を求める
もともと溶けている砂糖の質量をまず求めておく

あとは、公式にあてはめてしまいましょう。

水を加えた砂糖水の質量パーセント濃度を求める式

正解は6.4%になりました。スラスラ解けるようになると、とても楽しいですよ。

4%の食塩水150gに、食塩をさらに12g 溶かしてみた。この食塩水の質量パーセント濃度は何%になっただろうか?小数点第2位四捨五入で第1位まで求めたい

今度は、溶質を追加で溶かすパターン!

しかしやることは同じ、とにかくまず、溶質の質量を求めましょう。

最初に溶けている食塩の質量から求める
まずはもともと食塩水に溶けていた食塩(g)を求める

もともと6g の食塩が溶けていたことが分かりました。


溶質が分かれば、あとは公式に当てはめましょう。

ここで注意すべきは、分母にあたる溶液。もともと150g の食塩水に 12g の食塩が追加されたのだから、合計 162g になっています。


当然、分子の溶質の質量も、もともとの6g に12g が追加されていることに注意。

複雑な質量パーセント濃度の計算

小数点第2位を四捨五入すると、4%から11.1%まで濃度が高くなったことが分かります。

6%の食塩水400g を熱すると、蒸発して320gの食塩水になった。この質量パーセント濃度は何%になったのでしょう?

食塩水を熱すると、水だけが蒸発し、食塩水が濃くなります。


これも同じ方法で考えて問題ありません。

食塩の質量を求める式
蒸発しても、溶媒の水の質量がへるだけ

もともと溶けている食塩の質量は 32g なので、このまま式に当てはめましょう。

水溶液が蒸発したときの質量パーセント濃度の計算

しっかり、分母の溶液を減らして計算すればOK!とくに特別難しくはなってませんね。

質量パーセント濃度は 7.5% でした。

5%の砂糖水240g と、12%の砂糖水200g を混ぜました。この混ぜた砂糖水の質量パーセント濃度は何%?小数点第2位を四捨五入で第1位まで求めたい

2つの水溶液を混ぜる場合。これも、溶質の質量をまず求めること。

2つの水溶液の質量パーセント濃度を求める

2つの水溶液の食塩の質量が求められました。では混ぜた水溶液の数字を、公式にあてはめてやりましょう。

2つの水溶液を混ぜた時の質量パーセント濃度の求め方

食塩の質量と、合計の食塩水の質量を足して求めれば、あとはいつも通りの計算。


食塩水の濃度は、8.2%になりましたね。


これにて質量パーセント濃度の基本は終了です!これで、科学者の素質の「基礎の基礎」は身についたはず!

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