身の回りに【プラスチック】があふれるのはなぜ?その便利さと問題点を考える

身の回りにあふれるプラスチック 中1理科

金属は、

  • 電気をよく通す
  • 熱をよく伝える
  • 柔軟性(展性、延性)がある
  • 金属光沢がある

といった素晴らしい特徴を持っていますし、現代社会を支える物体の多くは金属から作られています。


そう考えるとやはり、金属は素材の王様だと考えることができます。

金属
金属なくして私たちの生活はない!

しかし実はもう一つ、金属と同じくらい世の中に溢れている便利な素材があります。


それが、非金属であるプラスチックです。

プラスチック原料

プラスチックでできているもの

プラスチックでできているものは例えば、

  • 歯ブラシ
  • くし
  • ペットボトル
  • テレビのボディ/液晶
  • フライパンの取っ手
  • スマホケース
  • 消しゴム
  • おもちゃ

などなど、例を挙げるとキリがありません。これら以外にも無限に存在します。

様々なプラスチック製品
身の回りにあふれるプラスチック製品

例えば飛行機はアルミなど金属から作られていますが、同時に大量のプラスチックも使われています。

飛行機のプラスチックが使われている部分
飛行機の、プラスチックが使われている部分
『みんなの試作広場』 より

もちろん、車も建築にもふんだんに使われているため、プラスチックも私たちの生活に決して欠かせない物質なのです。

プラスチックは石油からできている

そんなプラスチックは、石油を精製したナフサと呼ばれる石油製品から作られています。

ナフサからできるプラスチック
石油製品のうち、ナフサから作られるプラスチック

日本は、地中深くから掘り出された原油を他国から輸入し、それを精製工場でガスや灯油、軽油などを取り出しています。


そのうちの一つがナフサであり、ナフサはガソリンのもとになる油です。


そのナフサをプラスチック工場に運んで、歯ブラシやペットボトルなどのプラスチック製品を作っています。

植物など、石油以外から作られるプラスチックもあります。

プラスチックの性質

プラスチックがここまで現代社会で利用されているのは、金属にはない性質を持っているからです。


例えば、リンゴを遠くへ輸送するためのケースを作るとしましょう。どんな素材のケースがいいでしょうか?

リンゴを運ぶケースの素材

プラスチックは、丈夫なのに軽い

リンゴを遠くまで輸送するからには、ケースは丈夫でないといけません。ダンボールのような弱い素材だと、運んでいる途中で潰れるかもしれません。


しかし、金属で丈夫なケースを作ってしまうと、重くて不便です。そんなときは、軽くて丈夫なプラスチックが便利です。

金属よりプラスチックが軽い

さすがに金属並とはいきませんが、ペットボトルなどのプラスチックも少しの衝撃では壊れませんよね。

プラスチックは、成形や加工がしやすい

金属も展性と延性を持ち、プレス加工などで大量生産ができる素晴らしい物質です。

金属のプレス加工
素材の王様【金属】のすごい性質を知る

しかしプラスチックは金属以上に加工しやすい物質です。すぐに溶けるし、少しだけ削り取ったりすることも簡単です。


例えば発泡スチロールのように、ほとんど空気でできたプラスチックも作ることができます。

魚を運ぶ発泡スチロール

発泡スチロールは、体積の98%が空気でできているプラスチックです。


ほとんどが空気でできているため、とても軽くて保温や保冷に優れています。


冷やす必要のある魚や野菜などを大量に運ぶときは、発泡スチロールはとても便利です。

錆びたり腐ったりしない

金属はとくに酸素に弱く、長く放置すると錆びてしまいますし、薬品などが付着すると溶けてしまいます

金属は錆びる
錆びてしまった鉄
酸性雨で溶けた銅像
酸性雨で溶けてしまった銅像
https://www.n-kd.jp/move/feature/0702.html

プラスチックは錆びず、薬品に対して反応しないため、長期的な保存に向いています。


この特性は、医療の現場ではとても便利です。


注射器や薬を入れる包装、外科医の手袋などの原料は、プラスチックが使われています。

医療現場で活躍するプラスチック

プラスチックの性質まとめ

プラスチックの性質

プラスチックと環境

プラスチックはとっても便利で、しかも安価に作れるため世界中で利用されています。


ただ、プラスチックは地球環境に悪影響を及ぼす面もあります。

燃やしたときの有毒ガス

プラスチックは石油からできているので、炭素を含む有機物です。


以前に学んだとおり、有機物は燃やすと二酸化炭素と水が発生します。したがって、プラスチックも燃やすと二酸化炭素が発生します。

燃やしたときの二酸化炭素は、地球温暖化の原因になります。


しかしそれに加えて、プラスチックは燃やすと有毒ガスが発生する場合があります。


以前はプラスチックを燃やした際のダイオキシンが問題となっていましたが、燃やす温度を守るなどの工夫により、今では改善がされています。

分解されず、埋めても土に還らない

プラスチックはめったに腐りません。これは長期的な保存にとても便利ですが、土に還らないというデメリットにもなります。

土に還らないプラスチック

海にも毎年、年間800万トンのプラスチックゴミが流れ着き、魚やウミガメなど、たくさんの動物が死んでいます。(年間800万トンは、ジャンボジェット機5万機分)


以下のページはとても分かりやすくてためになるので、ぜひ読んでみましょう。

1からわかる!プラスチックごみ問題(1)|NHK就活応援ニュースゼミ
【NHKニュース】 「2050年の海は、魚よりもプラスチックごみのほうが多くなるかもしれない」。こんな衝撃的な予測があることを知っていますか?G20大阪サミットの主要議題のひとつ「プラスチックごみ問題」。私たちの未来に関わる大切な話を、1からまとめて聞きました。
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/3776.html

魚や鳥はプラスチックを誤って食べてしまいますが、消化されず体内に残り、結果的に死んでしまいます。

プラスチックは環境に悪影響を及ぼしますが、今のところの解決策は、

  • そもそもレジ袋などプラスチックは使わない
  • プラスチックごみを分別し、リサイクルする
  • 自然界で分解される生分解性プラスチックを開発する

などが考えられています。

生分解性プラスチック
自然界で分解される生分解性プラスチック
http://www.jbpaweb.net/gp/gp_merit.htm

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