🎫Menon KIP (メノンキップ)とは、Menon Networkで学んだ知識を確認するための試験です。
KIPは、Knowledge Is Power(知識は力なり) の略。この試験の問題に答えることができれば、今後の道を切り拓く切符の役割を果たします。
🎫KIP 反射の法則
このKIPでは、ユークリッドの反射の法則を理解し、光はどのように鏡に反射するのか、作図をしながら考える力を確認する試験です。
範囲は以下の3つのページから。
難しい問題があっても、上の3つのページで学んだ知識があれば、必ず解けます。
すぐに諦めず、科学者のように一度作図をして考えてみること。ペンとノート、あれば定規を用意してチャレンジしてみましょう。
基礎知識
問題1.
以下の画像を見て、以下の5つの質問に答えてください。

- 光がまっすぐ進むことを何といいますか。
- 入射角は、以下の a~d のうちどれですか。
- 入射角と反射角が等しくなることを、何の法則といいますか。
- XとYの光の名前を答えてください。
- b が30° であるとき、a は何° になるでしょう?
- aからdの角で、同じ角度のものの組を全て答えてください。(例: aとb, cとd など)
📝解答&解説はここをタップ
💮解答:
- 光の直進
- b
- 反射の法則
- X…入射光 Y…反射光
- 60°
- aとd, bとc
👩🏻🏫解説:

それぞれの言葉を把握しておきましょう。
a + b は90°なので、b(入射角) が 30°なら、a は60°です。
角度a と 角度d は特に名前はありません。しかし、入射角と反射角が等しいので、結果的に a と d も必ず同じになります。
光の反射の作図
問題2.
以下の図を見て問題に答えてください。

- ①〜③の反射光を図に描いてください。
- ②の入射角は何° か、答えてください。
📝解答&解説はここをタップ
💮解答:

②の入射角は 0°
👩🏻🏫解説:
ユークリッドの「反射の法則」を忠実に守るだけ。法線を描いて入射角と反射角を揃えましょう。
②について。入射角は「法線(点線)と光の間の角度」ですが、②では「法線と光が重なっている状態」です。つまり、角度がないので入射角も反射角も0° です。
問題3.
2枚の鏡が直角に交わっています。右端の入射光がたどる道すじは、①と②のどちらでしょうか?

📝解答&解説はここをタップ
💮解答: ②
👩🏻🏫解説:
直角に交わる鏡は、アポロ計画の宇宙飛行士が月面に設置したコーナーキューブの原理です。
直角に交わるコーナーキューブは、光が入射した方向と同じ方向に光を返してくれます。

反射の法則を利用した、鏡の賢い使い方ですね。
入射角と反射角を等しく描けば、光の道すじは必ず②のようになります。法線(点線)を描いて確認してみましょう。

問題4.

鏡が2枚合わさったところに、光が反射しています。x の角度を求めてください。
📝解答&解説はここをタップ
💮解答: 40°
👩🏻🏫解説:
入射角と反射角は等しいので、以下の図の☆マークの角度も同じです。

したがって、以下のように計算できます。

問題5.
天井に、①と②のライトが吊るされており、床には鏡が置いてあります。

- ①のライトを照らすと、光が鏡に反射して天井を照らした。光が天井を照らす範囲を太線で描いてください。また、光の道すじも描き残すこと。
- ②のライトを照らすと、光が鏡に反射して天井を照らした。光が天井を照らす範囲を太線で描いてください。また、光の道すじも描き残すこと。
📝解答&解説はここをタップ
💮1 の解答

👩🏻🏫1 の解説:
光源(ライト)からは全方向に光が出ていますが、
- 鏡の左端で反射する光
- 鏡の右端で反射する光
の2つを描きます。そして反射の法則通り、「入射角=反射角」で天井まで反射光を描くと、天井が照らされる範囲が分かります。
💮2 の解答:

👩🏻🏫2 の解説:
①と同じように、
- 鏡の左端で反射する光
- 鏡の右端で反射する光
の2つを描きます。鏡の左端で反射する光の入射角は0° なので入射光と同じ方向に反射します。
①と②の、天井が光る範囲を見比べてみてください。鏡に対して角度のある①の方が、天井が光る範囲が広がっていますね。
(①は天井6マス分光る、②は天井5マス分光る)

たくさんの範囲を照らしたければ、角度をつけてあげるといいですね。
鏡に映る像の作図
問題6.
上から見た図です。
鏡の前の点Aに自分が立っており、サッカーボールが近くにある。サッカーボールは、鏡の中のどこに見えますか?光の道すじと共に①〜③全て作図してください。

📝解答&解説はここをタップ
💮①の解答:

👩🏻🏫①の解説:
作図方法は、以下をよく復習すること。
💮②の解答:

👩🏻🏫②の解説:
「サッカーボールと鏡との距離」と同じ距離の場所にサッカーボールが映るはずですが、鏡の長さが足りません。しかし、鏡を延長した線を意識して作図すれば何の問題もありません。

💮③の解答:

👩🏻🏫③の解説:
マス目がなくても作図は簡単です。ただ、今回も鏡を延長して考え、サッカーボールの像を描いてください。
鏡を延長した線との垂線(点線)を描けば、サッカーボールの像の位置が特定できます。
問題7.
上から見た図です。
鏡の前に、AからEの5人が立っています。

- Dの像は、鏡の奥のどこにいるように映りますか?☓印をつけなさい
- Aから出て鏡に反射し、Eに届く光の道すじを作図しなさい。
- Eは、鏡に誰が映っているのが見えますか?全て答えてください。
- 鏡から、Aが見える人を全て答えてください。
- 鏡に自分の姿を見ることができる人を全て答えてください。
📝解答&解説はここをタップ
💮1 の解答:

👩🏻🏫1 の解説:
鏡に映る位置はいつも同じ。鏡を延長させて、そこから垂線を引きましょう。Dと鏡との距離と同じだけ離した場所に像は映ります。
言い換えれば、像の位置は常に、鏡と線対称の位置にできます。
💮2 の解答:

👩🏻🏫2 の解説:
「AからEへ向かう光」であることに注意。
まずAの鏡の中の像を描いて、そこからA→Eの光の道すじを描きましょう。
像と光の道すじ作図の順番は必ず以下でよく学んでおくこと。
💮3 の解答: AとB
👩🏻🏫3 の解説:
Eの位置から、鏡の中に見える人を全て答える問題です。
Eの位置からは、Aが鏡の中で見えることは 2 の問題の作図で分かっています。
では、EはBを鏡で見ることができるでしょうか?作図してみましょう。

👆を見る限り、「入射角 = 反射角」になる位置にちゃんと鏡があるので、Eは鏡の奥にBの像が見えるはずですね。
では、EはCを鏡の奥に見ることができるでしょうか?

Cから出る光がEに到着するまでの光の道すじを作図しましたが、鏡に反射すべき位置には鏡がありません。したがって、EはCを鏡で見ることはできません。
では、EはDを鏡で見ることができるでしょうか?

作図の通り、反射すべき点に鏡がないので、全く映りません。
したがって、Eの位置から鏡に映った像が見えるのは、AとBだけ。
💮4 の解答: E
👩🏻🏫4 の解説:
Aの像を描いて、そこから各人に向かって線を引きます。

そのうち、その線が鏡にぶつかる人にだけ、Aの像が見えます。したがって、鏡にあるAの像が見えるのはEだけです。
💮5 の解答: B, C
👩🏻🏫5 の解説:
自分の姿が映るには、自分から出た光が鏡で反射し、自分に戻ってくる必要がありません。つまり、自分から鏡に垂直な線が出たとき、それが鏡にぶつかる人だけ自分の姿が見えます。

したがって、答えはBとCです。それ以外の人は、鏡の横幅が足りず、自分の姿が見えません。
問題8.
上から見た図です。
鏡の前にAさんがおり、近くに机があります。

- 机から出た光が鏡に反射し、Aさんまで届く道すじと、鏡の中の机の像を作図してください。作図の線は残すこと。
- Aさんの位置から、机の鏡の像を見るために、最低限必要な鏡の横幅は何cmですか?1マスを10cmとします。
📝解答&解説はここをタップ
💮1 の解答:

👩🏻🏫1 の解説:
机のように横幅のある物体の像を描くときは、両端の光の道すじを描ければいいでしょう。
💮2 の解答: 10cm
👩🏻🏫2 の解説:

👆の画像のように、要するに鏡の必要な大きさは、「物体の端っこと端っこ」が映る範囲があれば十分ですね。
図では、机を映すために必要な最低限の鏡の横幅は、1マス分の大きさであることが分かります。1マスは10cmなので、最低限必要な鏡の横幅は10cm。
問題9.
図のように、鏡の前に立ち、天井にAからCのポスターを貼り付けた。

白丸の位置に目がある場合に、鏡からポスター全体が映って見えるのは、A~Cのどれですか。全て答えてください。
📝解答&解説はここをタップ
💮解答: C
👩🏻🏫解説:
A~C それぞれから出た光が鏡に反射し、目に入る道すじを描いてみます。
問題では「ポスター全体が映って見えるのはどれ?」と聞いているので、各ポスターの左端と右端からの線をそれぞれ描いたほうがいいでしょう。
まずはA。鏡の中にあるAの像A’ を最初に作図し、光の線を描きます。

両端とも、反射すべきポイントに鏡がありません。ポスターは全体どころか、少しも映っていません。
次はB。鏡の中にあるBの像B’ を最初に作図し、光の線を描きます。

片方(鏡から遠い方の端っこ)はギリギリ鏡に映っていますが、もう片方の端っこは映りません。したがって、「ポスター全体」は鏡に映りません。
次はC。鏡の中にあるCの像C’ を最初に作図し、光の線を描きます

Cは、ギリギリどちらの端っこも鏡に映ります。なので、鏡にポスター全体が映ります(映る範囲が小さすぎて、絵柄は詳しく見えないはずですが…)。
問題10.
上から見た図です。
垂直に立てた鏡の横の長さを直径として円を描き、その円を12等分しています。
鏡はEK上に立っており、Gの位置にはリンゴがあります。

- あなたは I に立っています。リンゴから出た光が鏡に反射して、あなたの元へ届きます。そのときの入射角は何° ですか?
- あなたは J に立っています。鏡に映るリンゴの像はどこに見えますか?アルファベットで答えてください。
- リンゴからの光が鏡に反射して J まで届く、その光の道すじを描いてください。
📝解答&解説はここをタップ
💮1 の解答: 30°
👩🏻🏫1 の解説:
リンゴ→鏡→ I へ進む光を以下に作図しました。

点線が、鏡に垂直な法線です。入射角は、∠GOHです。
円を12等分しているので、一つは30°。したがって入射角は30°。
💮2 の解答: C
👩🏻🏫2 の解説:
Gにあるリンゴの像が映る場所は、Cです。

問題では「あなたは J に立っています」とありますが、関係ありません。鏡の像は必ず、「鏡に向かって垂線を引いて、実物と鏡との距離と同じだけ離れた場所」にあるように見えます。
💮3 の解答:

👩🏻🏫3 の解説:
円になっても、いつもどおりの作図をするだけです。

全身を映すために必要な鏡の大きさ
問題11.
鏡の前に身長180cm の人が立っており、鏡にはその人の像が映っています。次の問いに答えてください(左が実物、右が鏡像です)。

- 光が頭のてっぺんとつま先部分から出て、鏡に反射して目に届く道すじをそれぞれ描いてください。
- この人の全身が鏡に映るために必要な鏡の範囲を、塗りつぶしてください。
- この人の「全身を映すために必要な鏡の大きさ(塗りつぶした範囲)」は、何cmになりますか?
- この人が鏡から遠ざかると、「全身を映すために必要な鏡の大きさ」は、小さくなりますか?大きくなりますか?変わりませんか?
📝解答&解説はここをタップ
💮1 の解答:

👩🏻🏫1 の解説:
以下で、鏡に映る像の作図を学びましょう。
💮2 の解答:

👩🏻🏫2 の解説:
「頭のてっぺん」から「つま先」までの光が届く範囲の鏡があれば十分です。
💮3 の解答: 90cm
👩🏻🏫3 の解説:
「全身を映すには、身長の半分の長さの鏡があればよい」ことを覚えておいてください。この人の身長は 180cm なので、90cm の鏡で全身が映ります。
自分の身長を、
- 頭のてっぺんから目まで
- 目からつま先まで
の2つに分けて考えてみましょう。
「頭のてっぺんから目まで」が20cm, 「目からつま先まで」が160cmとします。

反射の法則(入射角 = 反射角)があるため、それぞれの中間点で光が鏡で反射します。
青いゾーンも赤いゾーンも、ちょうど中間点で光が反射しているため、「全身を映すために必要な鏡の大きさ」は以下のように考えられます。

10cm + 80cm = 90cm。
「全身を映すために必要な鏡の大きさは、身長の半分。」
💮4 の解答: 変わらない
👩🏻🏫4 の解説:
こういった問題は、実際に描いてみることが大事です。

鏡との距離に関係なく、「全身を映すために必要な鏡の大きさ」は「身長の半分の大きさ」であることが分かります。
直角に交わった鏡
問題12.
目の前に、直角に交わった大きな鏡2枚を置き、右手を挙げました。

このとき、鏡の中心に映る自分の像は、①と②のどちらですか?

📝解答&解説はここをタップ
💮解答: ②
👩🏻🏫解説:
普通の鏡は、右手を挙げたときの鏡の中の像では、左手を挙げているように見えます。

しかし今回使っているのは、90° で交わった鏡、すなわちコーナーキューブですね。コーナーキューブは、入射した方向と同じ方向へ光を返します。
右手を挙げた、指先から出る光を描いてみます。

右手先から出た光が目に入ると、その奥から光が直進してきたように感じます。
その様子を点線で描きます。

右手先は、左側に見えることになります。これで、「右手を挙げれば、像も右手を挙げてくれる鏡」の完成です。

実際は、右と左で像は3つ映ります。

左右の像は、右手を挙げれば左手を挙げる普通の像です。
コメント