空気や水、骨や肉も震えている。音の正体「波」を学ぼう。

音の正体は波 中1理科

今、何かの音を聞いていますか?

音楽を聴いている人もいれば、家族の声が聞こえる人も、外の車のエンジン音が聞こえる人もいるでしょう。

様々な音

音は目に見えないのに、ちゃんと耳に届いています。少し不思議です。

そこで今回では、「音ってそもそも何なのか、なぜ聞こえるのか」を学んでいきます!

音とは、「波」である

最初に一番大事なことを言います。あなたが聞いている音の正体は、「波」です。

波を描いた富嶽三十六景 神奈川沖浪裏
音の正体は「波」

こちらは、葛飾北斎の『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏(おきなみうら)』です。富士山がちっぽけに見えるくらい、波のいきいきした姿が描かれています。

実は、友達の声も車の音も、大好きな音楽も、あなたが聞いている音は全て、上の図の波と同じです。

水の振動が横に伝わり、波ができる

まず、私たちがよく見る、海の波について考えましょう。

海で、風や地震が発生したとき、その振動が水中を伝わります

振動が次々と伝わる現象のことを、波といいます

波の様子
振動が、波を通して遠くまで伝わる

波が発生しているとき、水自体はその場で上下運動を繰り返しています。

その上下の振動(ふるえ)が横へ横へと伝わっていき、波ができているのです。

上下の振動が、次々と横に伝わって波ができる

実際に試してほしいのですが、上図のように海にピンポン玉を浮かべると、上下運動を繰り返します。これこそ、水が上下に振動している証拠です。


「水の上下の振動が、次々と横に伝わる現象」こそ、海で見る波の正体です。

水が横に動いているわけではありません。あくまでも、上下に動いています。

波は、水が横に動いているわけではない
この図は間違い。波が起きているとき、水は横には動いていない。

海でできる波は、本当はもう少し複雑です。しかし、基本は上の説明のように、「波とは、水の上下の振動が、横に伝わってできるもの」と理解しましょう。

音とは、空気を通した波のこと

波とは、「振動が次々と伝わっていくこと」です。そして、振動するのは、水だけではありません

例えば、空気も振動します。つまり、水だけでなく、空気中にも波ができます
実は、空気中の波こそ、音の正体です。


目に見えませんが、実は空気は小さな粒の集まりです。

空気は小さな粒
満ちあふれている空気(白点)

例えば、スピーカーから音が出ると、そのエネルギーにより、近くの空気が振動します。

空気が振動する様子

スピーカーや人間の口など、音のスタート地点になるものを、音源(おんげん)と言います。

音源の振動が波のように伝わっていき、耳の鼓膜(こまく)に届きます。

そのときこそ、音が聞こえる瞬間です。

空気の振動が鼓膜に届く
空気の振動が波となり、鼓膜にとどいたとき、音が聞こえる

私たちは普段、空気を振動させて波を起こすことで、相手と会話しているわけですね。

空気の粒の振動を、相手の耳(鼓膜)に届けています。

音の波
音は波だから、「音波(おんぱ)」と言いますよね。

試しに、スピーカーや太鼓など、大きな音が出ている音源を触ってみてください。

音を出しているスピーカーや太鼓の振動が感じられるはずです。

音は空気中と水中、骨や肉の中も伝わってゆく

音の正体は、「振動を伝える波」のことでしたね。


つまり、振動する場所なら、どこでも波はできるし、音は伝わります。


水中なら水を振動させて音が伝わるし、金属も振動して音が伝わります。水の中でも、音は聞こえますよ。

様々な物質を伝わる音
振動さえすれば、音は様々な物質を伝わっていく

空気と同じく、水も骨も肉も金属も、全ては細かな粒の集まりです。細かな粒の振動が次々に伝わっていくことで、音が伝わっていきます。

自分が映っているビデオを見たり、自分の声の録音を聞いたとき、「うわ、私の声、すごく変な声」と思ったことはありませんか?

自分の声は、変に聞こえる

それには理由があります。

まず、いつも自分の声を直接聞いているときは、①空気 と、②自分の肉と骨 が振動した音を感知しています。

自分の声を聞くときの道筋

耳の鼓膜は、喉から出た声の、①空気の振動 と ②ほっぺたや耳の骨 の振動を受け取っています。自分が話すとき、鼓膜はこの2つの振動を受け取り、音を感じています


一方、ビデオや録音で自分の声を聞くときは、耳の鼓膜は ①空気の振動 しか感知しません。

録音で自分の声を聞くとき

録音した自分の声を聞くときは、①の振動だけで音を聞いています


だから、録音の自分の声は聞き慣れない声になり、とても変に感じるのです。


もちろん、周りの人はずっとその声を聞いているので、変に感じたりしていませんから安心してください。気になっているのは、本人だけです。

空気がなければ音は聞こえない

音の正体は、空気や水、金属などの振動を伝える波です。

音の振動が波となり、鼓膜に伝わる

なので、音は空気の他、様々な材料を通して伝わっていきます。

共鳴(きょうめい)する鐘

鐘を叩けば、鐘が振動し、また空気が振動し、音が聞こえます。

鐘を振動させて音を鳴らす

近くにもう一つ鐘を置けば、振動が伝わって、その鐘も鳴り始めます。空気の震えが、もう一つの鐘も震えさせるからです。

共鳴する鐘
2つ目の鐘は、直接叩かなくても鳴り始める

このとき、また2つの鐘のハーモニーが心地よく聞こえるかもしれません。

もちろん、鐘を手で抑えれば、振動が無くなるので音は消えますよ

真空状態では、音は聞こえない!

最後に大切なこと。

音は、空気の粒が振動して、それが伝わり波になるからこそ聞こえるのでした。

したがって、空気がない場所(真空状態)では音は聞こえません。震える粒がないからです。

真空状態では無音
例えば空気がない宇宙空間では、音は聞こえない

空気のない場所では、友だちとお喋りすることはできないのです。でも心配いりません。その前に呼吸ができずに死ぬからです。

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