音の波を目で見て、「振幅」「振動数」を理解しよう。超音波を操るコウモリの秘密も。

音の振幅、振動数(Hzヘルツ) 中1理科

前回に、「音とは、振動を伝える波である」と学びました。今回は、その音の波をもっと詳しく調べてみます。

音の波を、見やすい形に変えてみる

海の波は、ひと目で分かるので非常に分かりやすいです。

富嶽三十六景 神奈川沖浪裏

しかし、音波(音の波)は目に見えません。


実際に空気が振動している図を考えても、海のように分かりやすい「波」ではありません。

音の振動が波となり、鼓膜に伝わる

しかし、オシロスコープと呼ばれるこの機械を使えば、音を目に見える形で表現することができます。

オシロスコープ

この波の形が、音を見える形で表現したものです。

オシロスコープは、振動している空気の粒のようすを、以下のように目に見える波として表すことができます。

空気の粒を波で表す
音の波

この波を見れば、「これはどんな音か」が分かります。

色々な音の波を見てみよう

早速いろいろな音波を見てみましょう。

大きい音の波の形

例えば、とても大きな音を鳴らすと、空気の振動の幅が広くなります

大きな音の振動
大きな音のときの振動

結果、振れ幅が大きい波が描けます。

振幅の大きい振動
振幅

この、中心の線からの振れ幅のことを、振幅(しんぷく)といいます。

大きい音ほど空気がよく震えるので、振幅の大きい音波になります。

振幅の大きさと音の大きさ
右側の方が、大きな音であることが分かる

つまり実際に音を聞かなくても、波の形を見るだけで、音の大きさがだいたい分かります。

振幅は、振動の幅全てではありません。

振幅の誤った場所

あくまでも、中心の基本ラインから、山のてっぺんまでの距離です。

高い音の波の形

キーンと高い音は、空気をとても速く振動させます

高い音の音波
高い音の音波
高い音の音波

振動が速いので、振動する回数も増えます。この、振動する回数を振動数といいます。

振動数が多いほど、高い音が出るということです。

普通の音と、高い音の音波
右側の方が、高い音であることが分かる。

当然、振動数が少ない場合は、低い音が出ます。

少ない振動数で低い音が出る

「空気の粒 (水中なら水の粒) がどれだけ細かく震えているか?」が振動数です。1秒間に振動する回数を、ヘルツ (Hz) という単位で表します

1秒に1回振動すれば 1ヘルツ 、4回振動すれば 4ヘルツ の音です。

1Hz(ヘルツ)と4Hz(ヘルツ)

上下に行って帰ってきて、1回の振動とカウントします。

振動の数え方

人間は、20Hz から 20,000Hz あたりの音しか聞こえません。

人間が聞こえる振動数の範囲

10,000Hzくらいになると、かなり高音で不快に感じるはずです。


また、年をとるごとに聞こえる振動数は減っていきますし、若い時は 20000 Hz の音が聞こえていても、60歳くらいになれば 10,000Hz 程度までしか聞こえないと言われています。

どんな人間にも聞き取れない、20,000 Hz 以上の高い音は、超音波と呼ばれます。確かに空気は震えているのですが、人間には何も聞き取れません。

しかし、犬は50000Hzまで、イルカやコウモリは 200,000 Hz あたりの超音波も聞こえます。

何もないのに犬がなぜか興奮して吠えているとき、人間には気づかない超音波が聞こえているのかもしれません。

周波数別、具体的な音
https://www.healthyhearing.jp/topics/Topic-article-20

モノコードを使って、音を自由に操ろう

では実際に、モノコードというシンプルな楽器を使って、

「大きい音」「高い音」「大きくて高い音」「小さくて低い音」など、いろんな音を自由自在に出してみましょう!

モノコード
モノコード

一本の弦を、ピーンと弾くだけの、とても簡単な音源です。ギターと同じ原理ですね。

モノコード
モノコードを簡単に表した図

モノコードで大きい音を出したいとき

大きい音を出したいと思ったら、振幅を大きくすればいいですよね。

だから、弦を強く引っ張ればOKです。

弦を強く引っ張る
モノコードの振幅
モノコードの振幅

単純に、モノコードを強くひっぱり、モノコードの振幅を大きくすればOKです。

大きな音の音波

モノコードで高い音を出したいとき

高い音を出したいなら、振動数(Hz、ヘルツ)を大きくすればよいのでした。

例えば、弦を短くすると、弦はよく震えて、振動数が大きくなります。

弦が短い方が、震えがよく伝わります。

弦を短くし、振動数を増やして高い音を出す
仕切りをつけて弦を短くしたので、振動数が増える。その結果、高い音が出る。
高い音の音波

また、弦は強くピーンと張ったほうが、弦はよく震えるので高い音が出ます。


もう一つ高い音を出す方法としては、弦を細いものに変えてみてください。細いほうがよく震えるので、高い音が出ます

高い音を出す方法

大きな音を出すためには、振幅を大きくすること。


高い音を出すためには、振動数(Hz ヘルツ)を大きくすること。


この2つを頭に入れておきましょう!

超音波を操り、音を「観る」ことができる動物

音を自由に操る動物として、イルカとコウモリが有名です。

超音波を操るイルカ
超音波を操るコウモリ

イルカやコウモリは、人間には聞こえない超音波を出して、物体の位置を把握したり、仲間とコミュニケーションを取ったりします。


例えばコウモリは、自分が発した超音波が返ってくるときの振動を感知し、獲物との距離や方向、動きを把握します。

超音波を活用するコウモリ

コウモリはこの力のおかげで、目を全く使わなくとも、真っ暗闇でも自由に飛び回ることができます。


振動を感じるだけで全ての情報を把握するので、コウモリの体の中にはオシロスコープがあり、音の情報を細かく全て把握しているのかもしれません

こんな風に、音が “観えて” いるのかも?

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